部屋の広さと天井の高さの関係

「広い部屋」という言葉でイメージするのはどんな部屋ですか?

 

まず、頭に浮かぶのは、床面積が広い部屋かも知れませんね。

 

でも、実は人間は容積から部屋の広さを認識しているようです。

 

東京大学大学院の西山教授によると、床面積と天井高を変えられる実大空間モデルの実験において、床面積が広く天井が低い部屋よりも、床面積が狭く天井が高い部屋の方が0~10%広く感じたということです。

 

 

西山教授

「この実験で容積を知覚する際に、水平方向の広さ(床面積)よりも垂直方向の高さ(天井高)の方が効くということがわかりました。人間の感覚は高さ方向を強調する傾向があると考えられますから、天井を高くすることで部屋をより広く感じるようになる、といえるでしょう」

 

 

このように、天井を高くすることは、部屋をより広く開放感のある空間に見せる効果があるようです。

 

ヨーロッパの教会などは荘厳で重々しい印象ですが、天井が高いということもあってか、広々としていてさほど圧迫感も感じませんよね。

 

 

 

 

日本の住宅の平均天井高は2m40㎝、欧米ではほとんどが3m以上です。

 

もともとのライフスタイルや体形が違うということもあるのでしょうが、近年、日本人の平均身長もぐっと伸びて、生活様式も畳から床へと欧米風に変化してきました。

 

 

それに応じて、日本家屋の天井も高くなりつつあります。

 

天井が高ければ、スキップフロアを設けたり、シーリングライトを付けるなど、デザインの広がりも生まれます。

 

 

 

 

また、逆に和室や寝室などではあえて天井を低くすることで落ち着いた空間を演出するなど、部屋の用途に応じて変化を付けるのも楽しいのではないでしょうか。

 

 

さらに天井には形状も色々あります。

それについては、また次のブログで・・・

 

R.