〇〇の秋

朝夕、すっかり寒くなり、庭の草木も色づき始めました。

 

 

 

秋と言えば・・・

 

〇〇の秋という言葉がありますが、どうして四季の中で秋だけこのように表現されるのでしょうね。

 

調べてみると、秋は1年の中でも過ごしやすい気温であり、農作業もひと段落し、時間的にも余裕ができるため、様々なことを楽しむことが出来るからだということです。

 

私は日が暮れるのが早くなって、何だか物悲しい秋があまり好きではないのですが・・・

 

では、〇〇に入る言葉ですが・・・

その由来を調べてみました。

 

「スポーツの秋」

 

 

今では春に運動会を開催する学校もありますが、昔は運動会と言えば秋でしたよね。

昔から秋は暑すぎず、寒すぎない気候でスポーツに最適と言われていました。

さらに、1966年の東京オリンピックの開会式が10月10日だったということもあり、この日が体育の日とされました(2000年からは10月の第2月曜日に変更になりました)

そこから、スポーツの秋という言葉が広まったようです。

 

「読書の秋」

 

中国の韓愈(かんゆ)という文人が、もともとは息子に読書の大切さを教えるために読んだ漢詩の『符読書城南』から広まったからとされています。

秋の長雨がすっきりと晴れわたったので、
初秋の涼しさの中、郊外に行き、
灯火のもとで書物を開くのがよい。

という内容の詩です。

ちなみに今年の読書週間は10/27~11/9で、標語は「ラストページまで駆け抜けて」です。

 

「芸術の秋」

 

芸術の秋といわれるようになった理由は様々あると言われていますが、その1つはやはり、秋の気候が関係しているとされています。

過ごしやすい秋の気候になり、環境からのストレスが少なくなることで、芸術を楽しむゆとりができると言われています。

 

また、秋は植物が紅葉したり、実を付けるなどして美しい色があふれてきます。

 

 

この美しい景色を残したいと考え、写真を撮ったり絵を描いたりと芸術に触れることが多くなることも理由の1つとされています。

 

言葉が広まったのは、1918年に発行された「新潮」雑誌の中にあった「美術の秋」という言葉から「芸術の秋」という言葉になったと言われています。

また、秋には日展や二科展、院展など日本を代表する展覧会も開催されます。

 

「実りの秋」「収穫の秋」=「食欲の秋」

 

 

秋には新米が出回り、野菜や果物が収穫期を迎え、海からはサンマやサケなど新鮮な魚介類が次々と水揚げされるようになります。

 

それらを目の前に抑えられないのが食欲💦

 

秋に食欲が旺盛になるのは、科学的な根拠もあるようです。

 

日照時間が短くなる冬は、幸せホルモンとも言われているセロトニンの分泌量が減ってしまいます。

そこで、人はセロトニン生成に必要なトリプトファンを、秋に旬を迎える食材から補おうとしているのかも知れません。

また、寒くなる冬に備えて、脂肪分を多くたくわえておくという、生存本能が働いているのかもしれませんよね。

そういえば、クマなどの冬眠する動物も、秋に食料をたくさん食べて栄養をたくわえるようですから、人間にそうした本能が備わっていても不思議ではありません。

 

 

 

こうしてみると、秋ってゆっくり時間に余裕があるようで、色々忙しい気がしますね。

 

 

今年は運動会も縮小されているようですし、展覧会に出かけたりする機会も減っていますが、家で美味しいものを食べながら、ゆっくり読書をするのもよさそうですね

 

R.